ヨハネに悩める2~何を読んでいるのか
バッハが、ルターの著作を所有していたことは有名ですが、さすがにドイツ語でそれを読むのは能力的にも時間的にも無理なので、日本語で読めるルターの著作または説教集を読んでみることにしました。
今日本語で入手できるルター著作の多くは、「ルター著作集」第1集、第2集に含まれています。かつては聖文社というところから出版されていましたが、そこが倒産してしまい、今では第2集のみLithon(リトン)というところから出版されています。第2集はまだ完結していませんが、出ているものは予算の許す限り入手しました。第1集については、古本頼みです。最近、Amazonをよく利用します。ところが、実は東京都立図書館(広尾)にあることがわかったので、必要なときは、そこに見に行こうかと。
その他、単行本でもルターの説教が出版されています。
これらのうちから、受難に関係の深いものをいくつか読んでいます。また、歌詞の中でヨハネ福音書以外から持ってきているもの(アリアやコラール)については、ルター著作集の末尾に索引がついていますので、それを参考にひもといています。
今回特に注目しているのが、「イースターブック」 というルターの受難、復活をテーマにした説教から再構成したものです。そのほか、受難、そして死に関係する説教があります。
・「オリーブ山で~主の受難の説教」
・「詩篇90編の講解」
・「死への準備についての説教」
・「受難と十字架の説教」
・イザヤ書第53章説教
この他にも、バッハのオルガンミサにも関係あるといわれる「小教理問答集」とか、数々の詩篇に関する説教(特に悔い改めの詩篇)などを読んでいます。
正直な感想。「なるほどバッハの受難曲、カンタータの歌詞の背景にはこういうことがあったのか!」という発見の日々です。数象徴の説明よりは「感じる」ことができる。演奏のイメージに結び付きやすいような気がしています。
ここでその一つ一つに触れることはしませんが、これから1曲ずつ考える際に紹介してみたいと思います。(つづく)
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