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2009/02/07

嗚呼、私のフレスコバルディはどこへいった・・・

思えば、2000年5月17日。あの時以来の感動。鈴木美登里のフレスコバルディ。あの時は、アントネッロという史上最強初期バロック軍団(私にとっては)をバックに。あれから9年。時代は21世紀へと変わった。その間、フレスコバルディもずいぶんメジャーになった。もうマニアックな世界ではなくなってしまった。

密かに「びっくりばこんさーと」の再来を期待していた。だれに知られることもなく、ひっそり2~30人のガラガラの会場で、最高の音楽を独占する喜び、自らをマニアックだと実感できるひととき。しかし、期待は見事に裏切られた。なんと100人を超す聴衆が、鈴木美登里のフレスコバルディにはせ参じて集結してしまったのだ。ほぼ満員。ブリュッヘンの「天地創造」という超強力裏番組があるのにもかかわらず。こんなにフレスコバルディはメジャーな作曲家だったのか。確かに、当時はそうだった。D.ガブリエリあたりとは格が違う。しかし、今では知る人などほとんどいない、まさに秘境ならぬ秘曲のはずだった。しかし、9年という時がメジャーな人気作曲家の仲間入りをさせてしまったのだ。そして、鈴木美登里の集客力、弟子たちの団結心の強さ。これは、ちゃらんぽらんな器楽奏者たちには想像ができない。「びっくりばこんさーと」の時は、全く宣伝せずにどれだけ集まるか試したものの、結果は当然のことながら散々。チケットもチラシもプログラム解説もなし。代わりにアンコール曲くじ引きなど、思いつき、面白さ重視。しかし、今回は、チケットもチラシも、立派な解説、歌詞対訳までついている。そのこと自体もものすごく衝撃的。やはり美登里さんが入ると、そう遊び心一杯というわけにはいかないといおうか、コンサートがかなりまともにビシッとなる。

演奏曲目も、フレスコバルディの代表作を集めた有名曲中心。もはや「マニアック」とは呼べなくなってしまった。

それでもすばらしい音楽、すばらしい演奏。感動の嵐。美登里さんの歌はもちろん、上尾さんのミーントーンイタリアンチェンバロも炸裂。そしてなんといってもこの日はお遊び封印の鈴木秀美さんの通奏低音&カンツォン。「そよ風吹けば」は何度聞いても涙が出る。また、マリアものがいい。

私は、勝手に、美登里さんはフレスコバルディが得意であると決め付けている。しかし、フレスコバルディだけのコンサートを2度も経験しているのだし、CDもあるし、演奏を聞けば誰でもそうわかるはず。

今後、しばらく、一人の作曲家にスポットを当てたコンサートを企画するような感じ。その第一弾がフレスコバルディ。フレスコバルディは、声楽曲、鍵盤曲、器楽合奏曲など、小編成でも色々なジャンルがあるので、それだけでも結構バランスのいい多様な面白さを味わえる。モンテヴェルディだと、声楽曲だけで、器楽曲はチーマとかカステッロとか他の作曲家の作品にならざるを得ないケースが多いかと。

マニアックじゃなくなっているのは寂しい。でもそれでいいのだ。いつもびっくりばこんさーとのような入りでも困る。と、思い直す。

帰宅して、久々に2000年5月録音のフレスコバルディを聞こうと思ってCDを探すも、全然見つからない。私のフレスコバルディはどこへいった・・・。

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