至極の時、新3みのハイドン・トリオ三昧
まさに、至極の時、最上級の贅沢でした。
菅きよみ、若松夏美、鈴木秀美のいわゆる新「3み」による(元祖「3み」は、若松夏美、高田あずみ、鈴木秀美のいわゆる「桐朋の3み」)、ハイドンのフルート・ヴァイオリン・チェロのための6つのトリオ。「3み」によるトリオ三昧とまさに「3づくし」。これを近江樂堂で、30人にも満たない聴衆の中で、じっくりと味わいながら聞く楽しみ。一人ひとりの表現が実によくわかる。そして、アンサンブルの妙技も。そしてなにより、アットホームで肩の力が抜けた演奏。それでいて実に内容の濃い音楽。
心も身体もリラックスしながら知的な遊びを楽しむといおうか、これが貴族の楽しみ、たしなみ、教養というものなのだと何となくわかったような、そんな気にさせる演奏。
オペラシティの大ホールでカンタータや受難曲のオブリガートソロを弾くのもいいですが、こういう小さな会場で演奏すると、音量にこだわらず、微妙な表現を思い切って使えるので、古楽器のよさがものすごくよく出ますね。それに、やはり一流の演奏家によるアンサンブルはとても安心して聞けますし、いいです。
30人に満たない聴衆は、なんだか「どうしてもっと宣伝しないのかな」と、ちょっともったいない気になる一方で、あまり宣伝しなくても、曲目が地味でもそれでも聞きにくるような客だけを集めた特別な演奏会を聞くことができてよかったなという気もします。もちろん、大々的な宣伝していないだけで、一般に堂々と公表されていますので、特別な演奏会というわけではなく、だれでも聞けるのではありますが、これだけ少ないとそうとでも思わないと・・・。昼もやっていたので、両方あわせて60人程度か。
演奏曲目は、CDにもなっていて、生を聞きたいと思っている方も少なからずいらっしゃったと思うのですが、何とも。。。
本当に幸せな時。3月のリベンジもできた。
明日は、地元杉並公会堂小ホールで14:30から鈴木秀美・美登里夫妻をはじめとする仲間たちで、バロックのコンサート。びっくりばこんさーとの時みたいに聴衆が少ないかもしれませんが、これも聞き逃すわけには行きません。明日はなにが飛び出すやら、楽しみです。
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