« コバケンのノンヴィブラート | トップページ | スパッラ師弟対決!「四季」~(1)LPB »

2008/06/01

BCJのメンデルスゾーン

5月29日に、BCJのメンデルスゾーンを聞いてきました。

実はお恥ずかしい話、メンデルスゾーンの宗教曲には全く縁がなかったので、猛烈に新鮮であったと共に、やっぱりバッハはいいな、と改めて思い直して帰ってきました。メンデルスゾーンといえば「メンコン」こと、超有名なヴァイオリン協奏曲、それに何曲かの交響曲くらいしか知りませんでした。

それとともに、メンデルスゾーンの音楽そのものが、いかに深くバッハに根ざしていたかも感じられました。そういう感覚で改めてメンコンのメロディーを思い浮かべてみると、ロマン派というよりは、バロック的音型が随所に見られることに気がつく。本当はもっとこういう風に弾いた方がメンデルスゾーンのバッハの影響をよりよく表現できるのではないかなどとも考えてみました。自分で弾けるわけでもないのが残念ですが。バッハからメンデルスゾーンを見直してみたくなる、そんなプログラムでした。

さて、この日一番の盛り上がりは、意外にも大規模合唱曲ではなく、藤崎さんのソロによる賛歌。私ももっとも印象に残りました。といおうか感極まって・・・。

一方、バッハのカンタータ106番のメンデルスゾーン版は、バッハの音楽の本質はいささかも失われていなかったのではありますが、やはりシンプルがゆえにメッセージがストレートに伝わってくる原曲に軍配を上げたい。もう一度バッハ版をBCJで聞いてみたい。

たまにはこういうのもいいですが、やはり純粋バッハの世界に早く戻りたいです。次はもう秋です。

|

« コバケンのノンヴィブラート | トップページ | スパッラ師弟対決!「四季」~(1)LPB »

コメント

 「エリヤ」をはじめとするメンデルスゾーンの宗教曲を熱愛する私にとっては夢のような公演でした。ロマンティックな和声に彩られながらダイナミックな対位法が駆使されるのを聴く醍醐味はメンデルゾーンならではです。
 バッハの106番に関して言えば、ガンバ・パートをヴィオラに置き換えたことによって、以前から気になっていたあることが明確になって興味を惹かれました。それはどういうことかと言いますと、ブラームスがこのカンタータに感銘を受けていて、あの「ドイツ・レクイエム」の作曲にも影響を受けていると、ものの本で読んだことがあるのですが、バッハのオリジナルを聴いてもあまりわからなかったその影響がメンデルスゾーン版ですと納得させられたのです。
 ブラームスの鎮魂曲の冒頭楽章はヴァイオリン・パートがなく分奏のヴィオラ、チェロ、コントラバス、オルガンなどで始まります。低音のゆったりしたきざみにヴィオラなどのやわらかなメロディーが重ねられるのですが。これとメンデルスゾーン版のバッハの冒頭とが驚くほどにていました。一瞬「ドイツ・レクイエム」が始まったかと思ったほどです。
 ちなみに伝記によるとブラームスもバッハの宗教曲を当時使用可能な楽器に楽器法を変えるなど自分なりに編曲しつつヴィーンのジングフェラインなどで積極的にとりあげていたようです。
 これにも現れているように先日の公演はメンデルスゾーンが後のブラームスさらにはレーガーにいたるドイツ宗教音楽の伝統の中で重要な位置を占めている作曲家であったこと、19世紀のバッハ受容がいかなるものであったかなどを実証する意義深いものであったと思いました。

投稿: 荒井正男 | 2008/06/02 20:01

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/32419/41395004

この記事へのトラックバック一覧です: BCJのメンデルスゾーン:

« コバケンのノンヴィブラート | トップページ | スパッラ師弟対決!「四季」~(1)LPB »