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2008/02/22

OLCのジュピター

ついにこの日がやってきました。

鈴木秀美指揮オーケストラ・リベラ・クラシカ(OLC)の「ジュピター」交響曲。

1年前、トッパンホールでモダンオケで聴いて以来、ひたすらこのときを待ち続けていました。やはりOLCで聴きたい!!!

そして、演奏が始まりました。第1楽章

な、な、なんと落ち着いたテンポ。地に足の着いた堂々としたテンポ。1年前と同じ指揮者が振っているとは全く思えない。23小節目のフェルマータの響き。まさにノンヴィブラートで古楽器のよさを存分に生かした響き。しかし間延びせず、さっさと次に行く。そう、ここには休符はないのです!全体的に、弦楽器奏者らしくボウイングをイメージしてたっぷり音を出すような棒の振り方をしていたように思えます。そして管楽器のアンサンブル。やはりこれはOLCの方に圧倒的な分があるな。オーボエとフルートの響き。やわらかく深みのあるファゴット。まさに「ハルモニー」といわれる世界がそこにある。

どちらかといえばパワーというより軽快で鮮烈なイメージのある古楽器オケの演奏。しかし、このOLCの演奏は、古楽器による演奏の可能性がそれだけではない、堂々とした力強さを十分に表現できることを示しました。そして確信に満ちて落ち着いたテンポで演奏した。もう古楽器だからといって特別なことをする必要はない。音楽に素直に向かっていけばいい。そんな新たなステージに古楽器オケが立ったことを示す演奏なのではないか。

第2楽章。これはやや速めのテンポ。

第3楽章。やはりトリオが違う。

第4楽章。これはさすがに快速でノリノリ。弦楽器も一生懸命に弾いていましたが、やはりなぜか管楽器セッションが気になる。そして対位法のテーマの弾き方などはさすがベテラン。怒涛の演奏で、怒涛の拍手。

編成は晩年のハイドンやベートーヴェンに比べると小さいけど、音楽のスケールは大きい。

そんなことを意識してかどうかはわかりませんが、細部にこだわり、特定の音を極端に強調したりとかそういうことは意外なほどなかったですね。過度な表現を排し、自然に流れるような感じでした。また、最近、古楽器オケでは当たり前のように使われる前打音を短く弾くというのもあまりなかったような気がします(例えば第4楽章18小節目のVn)。

そして、クラリネット協奏曲。バセットクラリネットでお茶目な身振り。でも音楽は時にお茶目で時に繊細。まるでフィガロのような喜劇オペラの主役みたいな感じ。オケとの息もぴったり。これもブラヴォーの嵐。

他にハイドン。初期のハイドンは意外と音楽としても技術的にも難しい。素直に耳に入ってくるという感じではない。でも、ハイドンが好きなんだな、ということは聞いていてわかる。

この日は、全席売り切れというほとんど奇跡に近い入り。最後の「定期演奏会」に何ともいえない。「ふさわしい」というべきか、「もっと早くこうなってくれれば」というべきか。

これからは自主公演で不定期に小さなコンサートを続けていくそうです。果たしてベートーヴェンに辿り着くのかどうか・・・。

いずれにせよ、すごいコンサートでした。

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