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2007/11/29

なつかしのバロック

なつかしのメンバーによるなつかしのバロックということで、テレマン、ヘンデル、チーマなどの室内楽曲のコンサートを聴いてきました。


~昔ながらのばろっくの名曲~ びっくりばこんさーと
バロック室内楽の数々…昔懐かしい曲を昔からの顔ぶれ(?)で!!
イタリア初期バロック、ヘンデル、テレマンetc.の
リコーダー、ヴァイオリン、チェロ、チェンバロのソナタやトリオなど…
出演:Violin 若松夏美、Recorder山岡重治 、Violoncello 鈴木秀美、Cembalo上尾直毅

出演者の方はもちろん現役バリバリでまだ「なつかしの」というほどではないのですが、「昔から一緒にやっていたメンバー」という感じでしょうか。 若松夏美さん、高田あずみさんなどが学生の頃、鈴木家に遊びに行って、同級生の兄貴のチェンバリスト(もちろん雅明さんのこと)と一緒に演奏して楽しんでいた話などを時々聞きますが、まさにその頃を思い出してということなのでしょうか。

「昔懐かしい曲」といえば、若い頃にLPでよく聴きよく演奏した、そんな昔ながらの古楽オタク(TELEFUNKEN(Das Alte Werk), SEON LP世代)にとっての懐かしい曲。私が初めて古楽器の生演奏に接したのは1980年のブリュッヘンによるチーマ(もちろんリコーダー)。

そして演奏会の雰囲気も、70年代から80年代前半のコンサートのアットホームな雰囲気を再現。パソコンもない時代の手作りチラシの雰囲気、そして受付嬢はなんと鈴木美登里さん。チケットもプログラム解説もない。アマチュアのコンサートでもなかなか見られないほどの手作り感。もっといえば、「演奏会」というより、休日の昼下がり、仲間の家に気に入った楽譜とお酒を持ち寄って集まり、気のあった仲間同士で心ゆくまで演奏を楽しんでいた、そんな雰囲気。演奏の質は天と地ほどの差があるとはいえ、ノリは、我々アマチュアが音楽を楽しむのと同じような感じ。演奏会に向け音楽を練りに練って作り上げたというより、その場で思いつくまま色々な表現のアイディアを出し合って楽しむ。まさに音楽の会話がそこにある。

もともとヘンデルやテレマンのトリオソナタなどというのは演奏会で人に聞かせるというより、貴族や裕福な市民が演奏して楽しむための曲という性格が強いように思えます。演奏してこそその楽しみがわかる。 そんな私も何度も弾いた曲、アマチュアでも弾ける曲ですが、一流のプロが演奏すると面白さが全然違いますね。

実際に、お客さんの誰よりも楽しんでいたのは演奏家の皆さん。様々な即興芸(装飾など)を披露。 普段だったらここまでは思い切ってやらないだろうというくらい大胆な演奏。演奏家も客の顔や好みがわかるので、安心してやりたいことが出来るし、客もそれを望んでいる。そんな「緊張感」より「信頼感」に包まれた雰囲気でした。
アンコールは、くじ引きの要領で、箱の中に入っているくじを引いてもらい、そこに書かれた曲を演奏するというもの。本番ではヘンデルのOP2-1(h-moll版)、最後の曲は、テレマンのa-mollのトリオが演奏されたので、私的には、アンコールにはヘンデルのOP2-4(または5)のF-durのトリオがこなければならない。Rec,Vnの組み合わせといえば、これなしには語れない。なんて思っていたら、Aさんが引いたそのくじでなんとその曲が大当たり!最終楽章のジーグを演奏。アンコールもナツメロオンパレードでした。一方で、バッハは一曲もなし。

私も楽譜がぼろぼろになるほど何度も演奏した曲もいくつかあり、とてもなつかしく、そしてまた演奏してみたくなりました。 昔演奏したFさんとは顔を見合わせて苦笑い。休憩時間には鈴木秀美さんと「昔はCDなんてなくてLPだったからな・・・」などと談笑。TELEFUNKENの青ラベルやSEONのラベルが懐かしく思い出されます。

それにしても、あまり宣伝もしていないせいか、お客さんもとても少なかったです。その分、演奏家との距離はものすごく近かったのですが。

古楽オタクにとっては聴かずにはいられない、そんな演奏会でした。

写真は、鈴木美登里さん自筆の曲目一覧。なんとチラシの裏に手書きです。プログラムは配布されていないので、多くの聴衆にとっては頼りはこれだけです。もちろん私にとっては解説不要の「有名曲」ばかりなのですが・・・。
20071128211144
秀美さんは、「第2弾もやらなきゃな」などとおっしゃっていました。いまから楽しみです。

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