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2007/07/22

久々のミトデラルコ

昨日は久々に水戸芸術館にミトデラルコを聞きに行ってきました。

ハイドン、ベートーヴェン、そしてハイドンの同僚のヴァイオリニスト トマジーニの作品。

ハイドン:弦楽四重奏曲 変ロ長調 作品50の1 Hob.III-44(プロイセン四重奏曲 第1番)
トマジーニ:弦楽四重奏曲 変ロ長調 Ko11
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第5番 イ長調 作品18の5

実は、目立たないながらもこの団体の演奏会はいつも楽しみにしています。水戸はちょっと遠いのですが、いつも行った甲斐があった、という気持ちで帰ってこられます。

今回は久々にゲストを呼ばずに弦楽四重奏だけ。今回もしゃれた演奏を聞かせてくれました。肩に力が入っていないといおうか、過度に自己の存在をアピールしようとしないといおうか、軽妙な語り口の音楽の対話がこの団体の持ち味かと。BCJでは通奏低音として圧倒的な存在感を見せる鈴木秀美さんも、ここでは決して目立たない。もちろんよく聞くとすばらしいのですが、チェロだけに耳が行ってしまうといったことはありません。音楽全体を聞けるのです。そして1st Vnの寺神戸さんも演出なしに素直な演奏。でも、音がきれいに抜けてくるので、古典派の曲にはとてもあいますね。いつもバロックなどで使っているグランチーノではなくもうすこし新しいタイプの楽器を使っていましたが、これもよかったのでは。しかし、なんといってもこの団体の演奏を面白くしているのが、内声部の二人。とりわけ、寺神戸さんの愛弟子で2nd Vnのソフィー・ジェントさん。彼女のことは以前に絶賛しましたが、ホントに存在感のある2nd Vnですね。女性には褒め言葉になるかわかりませんが、大きな体(向こうでは普通なのかもしれませんが)をフルに使って、スケールが大きく、音楽にゆとりがある。しかもとてもキレがいい。見ているだけで音楽に引き寄せられます。Vnを弾く上で、体が大きいということが音楽的に見てどれだけ有利か、ということを改めて感じました。ただ、きっともっと楽器を鳴らせるようになるだろうな、と思います。隣で弾く寺神戸さんの楽器を鳴らす技術のすばらしさが際立ちます。森田さんはソフィーさんのスケールの大きさとは対照的に、微妙な表現で対抗。

内声部が音楽的に弱いと、古典派の音楽はとてもつまらない。バロックとは全然違う役回りではあり、和声を弾いているだけというイメージでとらえられがちですが、さすがにハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンともなると地味ながらもとても重要な役割をセットで与えられています。だからここが弱いと何がなんだかわからなくなる。モザイク・カルテットも内声が充実していて面白い。

とにかく押し付けがましいところがまるでない。とてもリラックスして聴ける演奏でした。

それにしても、ハイドンは相変わらず遊び好きですね。昨日の客の反応を見てあの世でニンマリではないでしょうか。

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