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2007/03/25

BCJのロ短調ミサ

21日に藤沢にBCJのロ短調ミサを聴きにいきました。

会場に近づくと、メンバーたちが腹ごしらえだか直前のリラックスタイムだかで歩いているのを見かけました。「ああ、いよいよだな」とこちらも気持ちを新たに会場に向かいました。

今回は、事前にレコーディングが行われるということで、ソロメンバーも豪華でしたが、実演はなんとこの1回限り。いかにももったいないです。

そんなことで、BCJ事務局でもチケット取り扱いがなかったので、インターネットで購入。そうしたら前から2列目の「かぶりつき」。中心よりやや左寄りで目の前にパウルがいるというあたり。

曲の性格を考えたら、こんなところで聴くべきではないのですが、ホールの響きもあるし、逆に細かいニュアンスが聞き取れるからいいかなと思い直して席に。結果的には、あのホールで聞くにはよかったのではないかと思います。

さて、演奏ですが、レコーディング後ということで安定感はありました。それに何度も演奏していますし、ロ短調ミサだからといって特別に意気込むこともなし。ごくごく自然に曲に向かい合っていたという感じがしました。

色々感想はあるのですが、やはり冒頭の「Kyrie」3回、特にソプラノ1が何か心からの叫びという感じで強くわが心を打ちました。その後は、比較的ゆったりとしたテンポで一つ一つかみしめるように。

この曲に限らず、全曲にわたって対位法が駆使されていますが、器楽が合唱をなぞるのではなく、独立した声部として歌詞がないにもかかわらずあたかも歌詞があるがごとく合唱からバトンタッチを受ける。そういったことがよくわかる場所で聴いたので、いつもとは違った楽しみ方ができました。

それと、遠くで聞いていると気がつかなかったのですが、弦楽器は本当に小さな音で弾いているのですね。これぐらいで弾いてもきちっと聞こえて音楽になるというのは勉強になります。

あと、地味でしたが、マルテンのティンパニが目の前に見えて、その一瞬の集中力による完璧なタイミングが音楽をいかに引き締めるか、というのがよくわかりました。ほんのちょっとずれただけで音楽を台無しにしかねない。しかも、指揮者の棒を視覚的に捉えていただけでは遅れてしまうか、早く飛び出してしまう。呼吸を計って、または呼吸を合わせてやっているという感じです。似たようなことはトランペットにもいえます。

歌手では、キャロリン・サンプソンがさすがでした。歌うときの表情もすばらしいし。こんな間近で見て聴けるなんて。彼女はソロだけでなく、合唱にも加わっていましたが、いつもにも増して表情豊かな合唱になっていたように思えます。

さて、そのキャロリンですが、今公開中の映画「マリー・アントワネット」にその歌声が使われています。劇中マリー・アントワネットがラモーのオペラを見に行くシーンがありますが、そこで歌っているのはキャロリンです。元のCDは

Rameau: Règne Amour

http://www.hyperion-records.co.uk/details/67447.asp

さて、会場で余ったポスターを無料で配布していたので、もらって帰ってきました。

いままで、私にとってのロ短調ミサといえば、レオンハルト指揮のものがお気に入りだったのですが、おそらく、この演奏は多くの部分であの演奏をさえ凌駕しているのではないかとさえ思いました。

次は4月7日ヨハネ受難曲です。

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