ピリオド奏法について考える(2)
「明日は」といいながら、(2)がずいぶん遅くなってしまいました。
「奏法」と名のつく本(もちろん古楽関係ですが)を見てみると、ほとんどの本には楽譜の読み方・記譜法、装飾法、和声、解釈そして独奏、合奏の演奏の心構えなど、演奏する上で必要なさまざまなことが書かれています。音を出すためのテクニックよりも多いくらいです。つまり、楽器の奏法というよりは演奏論全体にわたっているわけです。もちろん、その多くは海外の文献の翻訳なので、原題には「奏法」という言葉が使われているわけではないのですが、日本語訳としては「奏法」と命名されるようです。L.Mozartの「バイオリン奏法」、クヴァンツの「フルート奏法試論」、ジェミニアーニの「バロックのヴァイオリン奏法」などです。そのほかに「演奏法」「技法」などというのもあります。
ということで、これから先は、そういった演奏に関わるあらゆる方法論をひっくるめて「奏法」と呼んでいきたいと思います。そして、「ピリオド奏法」という場合の奏法は、単なる楽器の音の出し方を超えた意味での「奏法」なのだと考えられます。この、「超えた」部分こそがモダン楽器による「ピリオド奏法」の秘密があります。
次回は、書く時に考えます。
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