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2006/01/02

ロ短調ミサの現代譜

Bachネタは年越ししないつもりでしたが、うっかり書き忘れたことがあって、悔いが残るので掟破りではありますが書きます。

Bachの権威ある現代譜といえば、新バッハ全集(ベーレンライター)ですが、ことロ短調ミサに関しては、必ずしもそうではないようです。いうまでもなく、新バッハ全集はF.スメントがかなり初期の頃に校訂し、曲の構成について独自の理論を展開しており、新バッハ全集の中でもとりわけ異論の多いところです。つまり、ロ短調ミサは一貫した曲ではなく、それぞれ独立した曲の集合体であるということです。

一方、1990年代終わりに、新バッハ全集でもおなじみのC.ヴォルフが校訂したペータース版は最も新しい研究成果を取り入れているようです。こちらは異なる立場をとります。

細かいことはそれぞれ研究していただくとして、Peters版というと、とかく演奏解釈が山のように書かれたいわゆる19世紀流の楽譜というイメージがありますが、最近では、原典版といわれる類のものも出版されるようになってきていることは注目です。

自筆譜スコアを見ることは大事ですが、これには息子による多数の書き込みがなされていますので、Bachのオリジナルときちっと区別して読まなければなりません。

幸か不幸かAHはこの曲を実際に演奏したことはないので、演奏実務でどのように考えられているかを知ることはできませんが、BCJはどういう楽譜を使ったのでしょうか?定期演奏会であれば充実したプログラム解説があるのでわかるのですが、オペラシティ主催コンサートはごく簡単な解説と歌詞対訳しかないので、真相はわかりません。いずれ、定期演奏会で取り上げることもあろうかと思いますが、是非、使用楽譜についても触れていただきたいと思います。

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コメント

 はじめまして。いまちょうどロ短調の練習をある合唱団でしているものです。ロ短調の楽譜についてちょっと調べていて、ここにたどり着きました。
 BCJのロ短調、私は大変残念なことに聴きに行けなかったのですが、すばらしい演奏だったようですね。
 使用された版についてですが、「音楽の友」の2月号に掲載された演奏会評によれば、ペータース版だったようです。確かにベーレンライターは問題が多いといったようなことも書かれていました。

投稿: tonal | 2006/02/18 11:36

tonalさん 情報ありがとうございました。BCJはペータース版をベースにしていたのですね。とはいえ、アーティキュレーションなどは違っていましたので、雅明さんの解釈も入っていたのでしょう。

ところで、今日書きましたが、6月8日にヘレヴェッヘが来日し、東京芸術劇場でロ短調ミサを演奏することになりました。これ1回しかないようなので、もしよろしければ是非聴きにいかれてはいかがでしょう。 

それにしても、ロ短調ミサが歌えるなんて、凄い合唱団なのですね。うらやましい限りです。

では  AH

投稿: AH | 2006/02/21 23:50

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